エブリィ オーバーヒート
お客様からの連絡で、オーバーヒートしたので見てほしいとのこと。
ラジエターに水は入っているし、試運転してもきちんと設定温度になれば電動ファンが回り出します。
もうちょっと詳しく見ていくと気になることが。。。
ラジエターホースを触って見るとぐにょっと潰れます。水温が高くなると冷却水が膨張して冷却配管内の水の圧力が上がります。車によって0.9から1.1kg/cmの圧力が常にかかるようにラジエターのキャップが調整しています。そうすることで、冷却水が100度で沸騰するのを防いでいたり配管内に気泡ができるのを防止しています。なので、ホースを触ると弾力があるはずなのですが弾力がないのです。ただし、この車のラジエターに付いているキャップは正常なのを確認しています。だとすると圧が抜けているのはどこだ?
実はこのクルマにはこの圧を制御するキャップがラジエターだけでなくエンジン側にも付いているのです。
ばらしていきます。すると・・・。
ビンゴでした。キャップが見事に分解しています。
下の部品はサーモスタットと言ってエンジンの冷却水が暖まるまでの間、ラジエターに水が行かないように閉まっている弁なのですが、写真は全開で歪んでロックしています。オーバーヒートした証拠です。この弁は温度が上がると開くのですが、温度が上がり過ぎる(オーバーヒートする)と開ききったところでこの写真のようにロックして次回からずっと開きっぱなしになります。これも部品によるフェイルセーフになります。
部品を交換して試運転して終了です。
この型のエブリィは距離を走るとなってくることが多いので予防整備をお勧めいたします。
ありがとうございました。